『彼女はゴースト』★★★
1941年米。まるで80年代のホラーコメディのような邦題だが、サイレントコメディで有名なハル・ローチプロデュースの戦前の幽霊ドタバタ喜劇。富豪の令嬢が何者かに殺害されて幽霊となり、さえない中年男トッパー氏と協力して真犯人を探すというもの。トッパー氏の運転手を勤める黒人が落とし穴に何度も落下するパターンギャグが楽しい。幽霊の演出には透明人間を髣髴とさせる光学合成も多用されていて、特撮の見せ場もそこそこあったりする。
『無責任時代』★★★
1937年米。植木等主演ではありませんよ。不治の病と診断された若い女性が新聞社からニューヨークに招待されるのだが、病気は誤診と判明。しかしニューヨークに行きたいばかりに彼女は嘘をつき通す。しかし思惑を超え彼女は悲劇のヒロインに祭り上げられ、引くに引けなくなってしまう。悲劇のニュースをメシの種にするマスコミや彼女の名前をいいように利用しようとする人々の大騒ぎ振りを描いた風刺コメディ。