『バカ拳』★★★★
1987年香港、チョウ・チュンヒン監督。
秘宝強奪をたくらむ悪漢一味と、秘宝の七星甲冑を受け継ぐお婆さんと孫の戦いを描いたスラップスティックアクションコメディ。時代考証を忘却の彼方に置いてきてしまった壮烈無比のギミックの数々がとにかく凄い。悪の親玉の鋼鉄張り手、子分の火炎放射(頭に巨大なろうそくをのっけてる)、敵の四肢を軽く寸断する回転ノコギリ等の武器、孫が悪玉に対抗するため格闘技を睡眠学習したり、連続写真で動きを研究したりと何でもあり(時代劇です、念のため)。バカバカしいといってしまえばそれまでだが、バカも突き詰めれば芸術である。
『カンフーゾンビ』★
1986年香港、ワン・イン・フン監督。
『霊幻道士』の影響下に雨後の筍のごとく量産されたキョンシーものの一本。武術一家の因縁の戦いを軸に、主人公に恨みを抱く不良中年が道士を雇いキョンシーを使って主人公抹殺を図るエピソードが絡む。過剰なドタバタ劇がただひたすら繰り広げられるばかりで途中で強烈な睡魔に襲われてしまった。道士の術にかかったか?