奇想漫画家・駕籠真太郎ブログ。単行本、イベント、特殊玩具など。視聴した映画のコメントは「映画徒然草」としてまとめています。駕籠真太郎公式HP【印度で乱数】http://www1.odn.ne.jp/~adc52520/
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映画徒然草チェコ編その5

新しめのチェコ映画2本。

『プラハ』★★★
2001年、フィリプ・レンチ監督。
チェコ製ミュージカル。歌って踊る場面ではバスビー・バークレイ風振り付け&アングルまで取り込む貪欲ぶり。黄金期のハリウッドミュージカルほどの躍動感は感じられなかったが、カラフルでポップな色使いがなかなかイカス。ドプチェク政権下の「プラハの春」の時期の物語で、改革による自由をチェコ人たちは謳歌しているが、それもワルシャワ条約機構軍の戦車によって蹂躙されてしまう。時代が暗転したまま映画が終了してしまうのは、まだチェコの人々にソ連軍に抑圧されていた時代の悲壮な記憶が重く残っているからなのだろうか?

『ダークブルー』★★★
2001年、ヤン・ズヴエラーク監督。
第二次大戦時、イギリス空軍と共に戦っていたチェコ兵士の恋と友情物語。CGを多用したプロペラ機空中戦はリアルながらどこか牧歌的である。戦闘機マニアにはたまらない映画であろう。
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by tomezuka | 2007-10-31 18:58 | 映画徒然草チェコ編

映画徒然草ミヒャエル・ハネケ監督作品その1

オーストリアのミヒャエル・ハネケ監督作3本。

『セブンス・コンチネント』★★★★
1989年オーストリア、ミヒャエル・ハネケ監督。
平凡な中産階級の一家(父、母、幼い娘)が一家心中するまでの様子を、これ以上ないくらい冷徹な視点で描写した映画。心中する具体的な理由はほとんど描かれず、特に映画前半は何でもない一家の日常がこれといった盛り上がりもなく淡々と綴られる。はっきり言って退屈なくらいなのだが後半に一転、家具や日常生活道具などの家庭を構成する物質的要素を徹底的に粉砕し、最後に服毒自殺を図る。時おり挿入される荒涼とした海辺のカットは涅槃の風景なのだろうか?

『ベニーズ・ビデオ』★★★★
1992年オーストリア・スイス、ミヒャエル・ハネケ監督。
しょっぱなから家畜の豚の屠殺シーンのビデオ映像。撮影したのはビデオおたくの少年ベニー、彼は撮影時に屠殺用の銃をくすねて隠し持っている。ベニーはいつも通っているレンタルビデオ店で少女をナンパし家に連れ込むが、屠殺銃で悪ふざけしているうちに少女を射殺してしまう。少女射殺も固定カメラでバッチリ撮影しており、映像を眺めているところを両親が目撃。だが父親は息子を通報することなく、隠蔽工作に走るのだった。少女を射殺するくだりがとにかく圧巻。直接的な血まみれカットはないものの異様な迫力に満ちている。

『71フラグメンツ』★★
1994年オーストリア・ドイツ、ミヒャエル・ハネケ監督。
19歳の少年が突発的に銀行で複数の人間を射殺した後に自殺。その惨劇に至るまでの犯人の少年と被害者たちの日常が映画の大半を占めている。日常の平凡さ加減は『セブンス~』同様に意図的に退屈に描かれている。陰影の濃い画面、印象的なカットなど美しい場面も多いのだが、物語性を排している上に複数の登場人物たちがおのおのどういう関係なのか、そしてどこへ向かっているのかまったく見せてくれない。そして唐突に訪れる乱射のクライマックス。衝動的殺人の理由も何となくは描かれているのだが、それが真の理由という明言もなし。完全に見る側の解釈にゆだねられている。観客はそこに何らかの理由を垣間見るかもしれないし、何も見えてこないかもしれない。ファスビンダーの『何故 R氏は発作的に人を殺したか?』を思い出した。こちらの映画もラスト唐突に起こる惨劇に説明らしき説明がない。
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by tomezuka | 2007-10-29 18:50 | 映画徒然草ノンジャンル

展示会、本日終了

渋谷宇宙百貨・ARTWADSの展示会・駕籠真太郎不衛生営業【駕籠本舗】は本日で終了となります。お越しいただいた方、ありがとうございました!先月のヴァニラ画廊展示に引き続いて2連続で個展をやるなんて初めてでしたが、楽しい経験でありました。

なお来月はデザインフェスタにも出展いたしますので、そちらもよろしくお願いします。

■デザインフェスタvol.26

【日時】 11/17(土) , 11/18(日) ※今回は両日出ます。
【場所】 東京ビックサイト 西ホール
【ブース】 C+-1154

物販は原画、ポストカード、カラー原画複製、台紙モノ、特殊玩具、同人誌とまあいつもの通りです。駕籠の既刊の単行本もかなりの数持って行くと思います。 
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by tomezuka | 2007-10-28 13:07 | 駕籠イベント

映画徒然草チェコ編その4

いままでブログデザインにはまったく無頓着だったのだけど、急に思い立って変更してみました。あとカテゴリも整理。ほとんど映画ばっかになってしまいましたが。

で、チェコ映画編続き。今回はミロス・フォアマン監督2本。フォアマン監督は後にアメリカに渡って『カッコーの巣の上で』『アマデウス』を撮った人。

『火事だよ!カワイ子ちゃん』★★★
1968年、ミロス・フォアマン監督。
消防署主催のダンスパーティでのドタバタが展開されるスラップスティック調のコメディ。くじ引きの景品が盗まれたりミスコン出演の女の子たちが逃亡したりとパーティは主催者の思惑通りに進んでくれず、耄碌した前署長がピントの外れた行動を繰返す。後半のパーティの破綻振りが見もの。また映画中盤で近隣で火事が発生するのだけど、焼け出されたおじいさんが寒そうにしているので燃えている家に近づけて暖をとらせたりとギャグもかなりアナーキー。

『ブロンドの恋』★★★
1965年、ミロス・フォアマン監督。
ゴダールやトリュフォーの初期作品を見るような青春映画。主人公の少女はパーティでピアノ奏者の若者にナンパされ甘い夜をすごす。彼を忘れられずはるばる実家まで訪ねたものの、若者にとってはせいぜいちょっとした火遊びにすぎなかった、という夢破れ物語。本筋とは無関係のエピソードだけど、主人公の少女らをナンパしようとする中年トリオのダメ振りがよろしい。
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by tomezuka | 2007-10-27 03:09 | 映画徒然草チェコ編

映画徒然草ホラー編

今回は重大なネタばれを含んでいるので、注意してご覧ください。

『魔性のしたたり 屍ガールズ』★
1985年フランス、ピエール・B・ラインハルト監督。
突然死した若い娘3人が埋葬された墓地の近くでは、工場の廃液が不法投棄されていた。その廃液の影響か、3人娘がゾンビとして復活、工場関係者を次々と血祭りにあげていく。一方工場の本社には「一連の不祥事を露見させたくなければ金を払え」との脅迫が。ゾンビの凶行を工場の責任とされてしまうと大変なスキャンダルになるため工場側は大金を用意するのだが、実はすべては工場の社長秘書と3人娘が仕組んだ狂言だったのだ!

・・・とネタばらししてしまったのだが、映画秘宝のムック本とかでもバッチリとオチ言っちゃってるからもう大丈夫でしょ。3人娘は死んだふりして墓地に埋葬され、腐乱マスクをかぶってチンコ食いちぎったり内臓ぶちまけたりとやりたい放題。いくら金のためとはいえそこまでやるかのオンパレード。それ以前に、ゾンビホラーものと思って見ていた側からすればこのオチは相当の脱力ものであろう。

以下、具体的なタイトルを挙げているので、見たくない人は目をつむるか速攻パソコンの電源を切ってください。とはいえそれなりにオチが有名なものも多いですが。

この「怪現象が狂言だった」系映画は結構作られている。つまり幽霊とかモンスターが出現し、観客側も(映画の設定上)本物が登場していると思い込んでいるのに実はすべて作為的なものだったというやつ。有名どころだと『悪魔のような女』『地獄へつづく部屋』、古いとこだと『フリークス』のトッド・ブラウニングが撮った『古城の妖鬼』、ヘボ怪獣映画『ビキニの悲鳴』、日本でも『囁く死美人』『海女の化物屋敷』なんてものがあり、これに時代劇捕物帖や刑事ドラマの狂言幽霊ものや『怪奇大作戦』まで含めるとそれこそ一冊の本ができてしまうだろう。
まあ捕物帖や刑事ものは基本はオカルトを含まないドラマなので、幽霊騒ぎが起こっても「どうせ狂言だろう」と安心して見てられるが、タチが悪いのは「これはオカルト映画です」風な導入~展開をしておきながら実は・・・てなやつである。少なくとも映画内で起こっていることは真実と思って見ているわけだから、それが裏切られた時の衝撃、脱力感たるや、肉まんの中身がダンボールだったどころではない。
虚構をぶち壊すという意味では夢オチに近いものがある。フリッツ・ラングの『飾窓の女』など名作とか言われてるけど、知らずに見たら相当な脱力ものな筈ですよ、あれ。
狂言ホラーにしろ夢オチにしろ、映画上映中という「虚構世界」に浸っている段階で虚構であることを無理矢理押し付けるこれらの映画郡、やつらこそが映画界のテロリストである。
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by tomezuka | 2007-10-26 01:02 | 映画徒然草ホラー編

明日10/26は上映会in江古田です

駕籠真太郎映画上映【奇想電影上映会in江古田】は明日となります。
新旧作品上映のほか、駕籠真太郎単行本などの物販をいたしますのでよろしくお願いします。

【日時】
10/26(金) 
開場 18:30
開演 19:00
(21:00終了予定)

【会場】
Cafe FLYING TEAPOT(西武池袋線江古田駅より徒歩5分)
東京都練馬区栄町27-7榎本ビルB1 (03-5999-7971)

【入場料】
 1500円(1ドリンク付)

【上映作品】
※『駅前切断』『駅前花嫁』などの旧作品を先に上映し、新作は20:00以降に上映予定です。

『駅前切断』 カラー 7分 リ・コウジ主演
(原作「駅前切断」+「駅前接着」、切断屋さんが切って切って切りまくり!)

『駅前花嫁』 カラー 26分 吉村康広、さとう樹菜子主演
(原作「駅前花嫁」、赤い糸で結ばれた恋人はいずこ?)

『置き手紙』 モノクロ 10分 さとう樹菜子主演
(原作「パラノイアストリート・了」、夫が置き手紙残して消えた。そこからはじまるモノクロ不条理世界!)

『パラノイアストリート・管の町』 カラー 10分 リ・コウジ、高山謙二主演
(原作「パラノイアストリート・管」、探偵黒田が依頼を受けた街の住人は肛門に管を直結させていた。スカトロスペクタクル!?第一回うんこ映画祭上映作品)

『スーパーマンリターンズ』 カラー 3分 リ・コウジ主演
(原作「スーパーガールビギンズ」、第二回うんこ映画祭上映作品。DVD収録のものとは別編集バージョン)

『魔術師』 カラー 7分 isei BEN主演
(原作「駅前格子」、場末のカフェのマスターに届けられた謎の荷物。送り状には「頭」と書いてあるが・・・)

『遠心分離機』 モノクロ 4分 リ・コウジ主演
(原作「パラノイアストリート・離」、それは恐妻家が見たひと時の夢に過ぎなかったのか?)

『クリスマス』 カラー 2分 あう主演
(原作「駅前晩餐」、聖夜の血塗れファンタジィ)

『携帯電話』 カラー 1分 あう、かめ主演
(原作なし。実写版4コマ漫画?)

『誕生日』 カラー 3分 ぐしゃ人間主演
( 原作なし。乙女たちのパーティが一転・・・)

『穴』 カラー 1分 さとう樹菜子、メグロウ主演
(原作なし。穴、人はそこに何を見るのか?)

『拷問』 カラー 4分30秒 野中ひゆ主演
(原作なし。地下で繰り広げられる恐怖の拷問の果てに・・・)

『炭坑節』 カラー 2分 さとう樹菜子主演
(原作なし。炭坑節のリズムにのって、今宵も繰り出す血の饗宴!)

『断固反対』 カラー 4分 久恒亜由美、廣島屋主演
(原作なし。何が少女をそこまで駆り立てるのか?)

『ピアスの白い糸』 カラー 1分30秒 さとう樹菜子主演
(原作なし。不条理一発芸)
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by tomezuka | 2007-10-25 16:00 | 駕籠イベント

映画徒然草ホラー編

チェコ編はひとまずお休み。今回からタイトルにジャンル名を冠します。

『猟奇島』★★★
1932年米、アーネスト・B・シュードサック、アーヴィング・ピシェル監督。
難破した船の唯一の生き残りの青年が漂着した島。そこに住む伯爵は、迷い込んだ人間を動物のように「ハンティング」して楽しむ異常者だった。青年は、先に島に流れ着いていた若い女と共に伯爵の魔の手から逃亡を図るが・・・。上映時間62分とコンパクト。後半は青年が罠を仕掛けて迫り来る伯爵をハメようとしたり、伯爵が罠を察知して回避したりとなかなかスリリングに描かれる。

『新・猟奇島』
1959年、ラルフ・ブルック監督。
『猟奇島』のリメイク。32年版で追われるのが2人だったのに対しこちらは4人と割り増し。仕留めた獲物(人間)を剥製にする部屋や人間剥製を展示する黒蜥蜴チックな場面など視覚的な面白さはあるがいかんせん狩る狩られるのサスペンスがダルダルである。

『死なない脳』★★
1962年米、ジョセフ・グリーン監督。DVDタイトル『美しき生首の禍』。
フィアンセを事故で死なせてしまった天才的医師が彼女の頭だけを持ち帰り生命維持装置を繋げて生きながらえさせる。しかしいつまでもこのままでいるわけにはいかないので、医師は彼女の身体にふさわしいナイスバディな女性を物色しに町に繰り出す。テーブルの上にチューブ繋げた状態で首だけで生きているフィアンセのビジュアルがシュールでよろしい。移植手術に失敗した先例がすでにいて、こいつに片腕をもぎ取られるといったこの時代にしてはスプラッタなシーンもあり。ただ美女物色以降がのんびりしすぎているので残念。
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by tomezuka | 2007-10-25 02:32 | 映画徒然草ホラー編

映画徒然草チェコ編その3

チェコの非ファンタジー映画2本。日本でも著名な作品。

『コーリャ 愛のプラハ』★★★
1996年、ヤン・スヴェラーク監督。チェコ、イギリス、フランス合作。
女たらしのチェロ演奏家の男が金のためにコブ付ロシア女と偽装結婚、ところがロシア女はチェコの市民権を入手したとたん5歳のコーリャを残して西ドイツに亡命してしまう(当時はロシア人が直接西側に渡ることができなかった)。おかげで男は幼いコーリャを養うはめになる。後の展開は想像通り。さまざまな出来事を経て血の繋がらない二人の絆がズフズフ深まっていきます。

【血の繋がらない大人と子供の物語すごろく】
・スタート(出会い)

・当初は馴染まない(きずな値0)

・危機とその回避(ふたりを襲う危機的状況。生命に危険が及ぶことも。きずな値30)

・子供の迷子(その後見つかる。大抵の場合、そこで抱擁が発生する。きずな値60)

・子供の病気(介抱と治癒。高熱のケースが多い。きずな値90)

・すでに離れがたい心情(きずな値MAX)

・ゴール(別れ。場合によってはそのまま持続)

ストーリー自体は手垢にまみれた感が強いのだが、それより当時のチェコ(まだ分離前なので正確にはチェコスロバキア)の、ソ連影響下での共産党一党独裁状態の様子が垣間見られて興味深い。ソ連軍が駐留してたり、窓にソ連の国旗を掲げてなきゃいれなかったり、常に秘密警察の影におびえていたり。なもので、チェコの人々はソ連に対して声高に言えないものの憎悪の念を抱いております。
終盤、民主化革命が起こり、チェコはソ連から解放される。おかげで亡命していた女も自由渡航が可能となって、コーリャを引き取りにくる。実の親子なみに深まっていたふたりの絆もここで唐突に終わりを告げられてしまう。
スヴェラーク監督は本作の2年前にナンセンスSFコメディ『アキュムレーター1』を撮っている。こちらは『コーリャ』とはまるでノリの違う怪作なので必見。

『スイート・スイート・ビレッジ』★★★
1985年、イジー・メンツェル監督。
田舎はいいよね、ほのぼのしてて、という話。オツムの弱い青年と仕事仲間のおっさんの凸凹コンビ、村人の相談役となっている医者、浮気を疑う亭主、その女房とできている都会出身の男、年上女教師にあこがれる少年などなど、個性豊かな面々の日常生活がたんたんと描写されます。医者はマイカー運転中日常茶飯事に交通事故、暴力亭主は女房をぶん殴り、少年は女教師の触れ場を目撃して服毒自殺を図ります。意外と事件起こります。でもやっぱり田舎はほのぼのしてていいところなのです。してなきゃいけないんです。「田舎よいとこ」映画なのだから。
イジー・メンツェル監督は1960年代のチェコ・ヌーベルバーグ作家のひとりとされていて、66年には『厳重に監視された列車』という作品を撮っている。残念ながらこちらは未見。
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by tomezuka | 2007-10-24 00:35 | 映画徒然草チェコ編

映画徒然草チェコ編その2

チェコ製ファンタジー・幻想系映画2本。

『闇のバイブル 聖少女の詩』★★★★
1969年、ヤロミール・イレシュ監督。
「映画の魅惑」という本では『ヴァレリエとその一週間』というタイトルで紹介されている。13歳の少女ヴァレリエが初潮を迎えて以降、吸血鬼、兄と称する青年、肉体関係を迫る神父など怪しげな人物が次々現れる。しかしこれら謎のキャラがいつの間にやら死んでしまったり、挙句の果てには設定まで変わってたりする。そもそも物語の整合性などはなから無視されていて、現実、幻想、夢の境界線は完全に無効化。少女趣味なゴシック様式美の世界をあてどもなく漂流させられる。なによりこの映画はヴァレリエを演じるヤロスラヴァ・シャレロヴァのイメージフィルムである。ストーリーがよく分からんと怒るりも、ゴスロリ衣装に身を包んだヴァレリエの愛くるしさを堪能すべき作品なのである。おっぱいポロリまであるし。

『フライングコブラ 愛と幻想の伝説』★★
1986年、ズデニェック・トゥロシュカ監督。
塔に幽閉されたお姫様を、空飛ぶ機械を発明した靴屋の若者が救出する話。お姫様はよほど男に飢えていたのか映画前半で若者とあっさり結ばれてしまう。ふたりして塔から脱出したもののお姫様は魔女に誘拐されてしまう。若者は幾多の試練を乗り越えお姫様のもとにたどり着く。中盤のくだりは凡庸だが、魔女の元から救い出してめでたしめでたしとはならずラストもうひと展開あるのがミソ。機械仕掛けの鳥や魔女のテーブルに出現するキノコが立体アニメで表現されていて楽しい。
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by tomezuka | 2007-10-23 02:25 | 映画徒然草チェコ編

映画徒然草チェコ編

突然チェコ映画を徹底的に見たくなりまして。チェコ映画というと、ヤン・シュヴァンクマイエル、イジー・トルンカ、カレル・ゼマンといったアニメ作家や、オシャレ映画として認識されてしまった『ひなぎく』などが日本では有名どころ。それ以外にも『カルパテ城の謎』などファンタジー系映画がよく紹介されている。でも実際にはアニメやファンタジー映画以外のジャンルも数多く製作されています。ではチェコではどのくらいのファンタジー映画、そして非ファンタジー映画が作られているのか?そんな疑問がふと浮かび、チェコ映画漁りの日々が始まってしまったのです。

まずはチェコの職人監督ユライ・ヘルツ作品。DVDでは「チェコ怪奇骨董幻想箱」というBOXシリーズに入っています。

『モルギアナ』★★★★
1972年、ユライ・ヘルツ監督。
妹に異常な嫉妬心を抱く姉が、妹を毒殺しなおかつ相続した遺産を独り占めせんと奔走するブラックコメディ。厚塗りメイクの真っ黒なゴス衣装に身を包んだ姉のキャラクターが最高。水浴びしている下女の背後から投石して首をへし折ってヘラヘラ笑ってるさまなどほとんどホラーである。イヴァ・ヤンズロヴァという女優さんが姉と妹の2役を演じているのだが、メイクや衣装があまりに違いすぎるので言われなきゃ気付かないです。

『ナインスハート』★★
1977年、ユライ・ヘルツ監督。
王女を誘拐した占星術師の真の目的は、王女を救いに来る者の心臓を9つ入手することで完成する不老不死の薬を手に入れること。占星術師の陰謀を阻むべく貧しい学生が悪の城に潜入する。おとぎ話によくあるお姫様救出もので実に他愛ないストーリーながら、占星術師の城の内部のゴシック調美術やカラフルな照明の美しさが見もの。オチにひと捻りあり。

『高速ヴァンパイア』
1982年、ユライ・ヘルツ監督。
このタイトルからどんな奇想天外なホラーかと期待してたら割と地味な企業の陰謀ものでした。大手自動車会社の目玉商品の車「ヴァンパイアRSR」は実はドライバーの血を吸って動いているのでは、という疑惑を探っていくホラータッチのミステリーなのだが、サスペンスとしても犯罪スリラーとしてもいまひとつ弾まず、ちょっと多めに血のりが出てくるサービスがあったかと思えば夢オチだったりの腰砕け。道路横断中に信号が変わってしまい真ん中で立ち往生してしまう老婆の小エピソードなどちょい変なシーンもあるにはあるのだが、全編通じてどういうテンションで見ていいのか分からない居心地の悪さが最後までぬぐいきれなかった。前述の夢のくだりで、ボンネットの裏側が内臓みたくなってる場面があり、ひょっとしたら『ヴィデオドローム』に影響されたのかと思ったら本作のほうが制作年度が早かった。
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by tomezuka | 2007-10-23 01:51 | 映画徒然草チェコ編