綾辻行人のスプラッタホラー小説、『殺人鬼』とその続編『殺人鬼Ⅱ』。
館シリーズなどのミステリー小説と違って作者のスプラッタ映画好きがストレートに炸裂した作品。
「人をいかに苦しめて殺すか」という欲望しか持たない正体不明の純粋殺意の持ち主が、山に迷い込んだ人たちを、病院勤務の人たちを、ひたすら殺して殺して殺しまくる。
この殺人鬼、風貌はジェイソンっぽいが、一撃必殺で殺すのではなく、死なない程度に痛めつけて腹を切り裂いて腸を引きずり出して本人に食わせるとか、手足を一本一本切断していくとか殺し方が粘着質でしつこいことこの上ない。
あまりに殺しの場面が多く小説中盤ぐらいでお腹いっぱいになってしまうが、新本格の代表選手である綾辻氏はそれだけでは終わらない。
両作ともに「あるトリック」が施されているのだ。
一作目『殺人鬼』のほうのトリックは「んなアホな」でしたが、比較的まっとうなトリックのニ作目『殺人鬼Ⅱ』よりは一作目のほうが無理矢理な感じで好きです。