『テラートレイン』★★
1980年米、ロジャー・スポティスウッド監督。『13日の金曜日』のヒットにあやかって続々つくられたスラッシャー映画の一本。観光列車を貸しきって仮装パーティを開催する学生たちが一人また一人と殺されていく。犯人が仮装した学生を殺害したうえで死体を隠して同じ仮装したりするので、走る列車という狭い空間の中でもなかなか犯行が露見せず死体が増えていく。このへんまでのサスペンスはなかなかなのだが、いざ被害者の死体が発見され「列車内で連続殺人が起きているらしい」ことが発覚した後の展開が強引なのでちょっと萎えてしまう。いったん列車を止め犯人探しを始めるものの、犯人が特定されぬまままた全員列車に乗せて走り出してしまうし、被害者が出ないようみんな一箇所に固まってりゃいいものの何故か狙われるヒロインが別行動したりする。そんな腰砕け展開のためラストに意外な犯人が正体を現したところでイマイチ盛り上がりに欠けるのだ。